定年退職後、完全無職となる

並び木 #164320

 60歳で定年退職して約1年半、ついにというか、ようやくというか、収入を伴う仕事を辞め、完全無職状態となりました。ハロートレーニング受講後、週2日のIT事務系の賃仕事をしていたのですが、昨年秋ごろから母親の具合がどうもよくないというか、通院に付き添う回数が増えてきたのと、本人が別の施設に移りたいということで、ちょうどいいので賃仕事も卒業してしまおうと準備していました。が、仕事を辞める前に母親が亡くなってしまい、拍子抜けという感じでいたわけですが、実家の整理にかなりの時間が食われるという状況になったということもあり、予定より少し時期が伸びたものの、そのまま3月中旬に賃仕事を辞めました。完全無職となって1か月ちょっとということろですので、今の所感なぞを書いておこうと思います。

 完全に仕事を辞めるにあたって当初危惧していたのは、いよいよ毎日が夏休み的状態となり、かつての夏休み最後の悪夢再来、つまりのんべんだらりと無為に過ごして、最後に慌てて宿題にとりかかる悪夢(笑)の再来を恐れていたりしてたのですが、これは全くの杞憂でした。60過ぎたら、さすがに学生時代のようなことはないということでしょうか。残された時間の先が見え始めているからかもしれません。週2日の賃仕事は、生活のメリハリになっていると自分では考えていたわけですが、どうもそうではなかったということです。そこで、この賃仕事のメリットデメリットについて振り返ってまとめてみました。

定年後の賃仕事の良し悪し

 言うまでもないですが、一定の収入があることは、まぁいいところでしょう。私的には、定年退職翌年の高い社会保険料分を賄うにはちょうど良かったと思ってます。また、仕事内容がIT系事務ということで、現役時代はあまり扱わなかったデータベースソフトであるMySQL(ちなみに現役時代はOracleばかりいじってました)を構築から運用まで行い、ツールへの慣れやTIPS的な知識を得られたことも有益でした。そういう面では、他にAccess絡みでVBAに触れたり、エクセルの補助機能を使ったりといったこともプラスにはなりましたが、私的にはこれらはあってもなくてもいい知識という扱いなので置いておきます。ただ、同じくMicrosoftのPower BIの存在を見つけ出せたのは良かったです。現役時代はBIツールを構築から運用、開発と使い倒していたこともあり、個人でも無料でここまで使えるBIツールとしてPower BIを知ったのはラッキーでした。実際に分析系に組み込んである程度使ってみれたのはうれしい限りです。Power BIについては、今後もいじる機会を作りたいと思っているので、そのうちブログに書いてみたいと思ってます。

 逆に良くなかった点は、たとえ週に2日とはいえ、決まった曜日に仕事に出ることが行動制約につながることです。フルタイムで働いている人からすれば、「なんじゃそりゃ」でしょうが、これまでフルで注力できなかったことにようやく取り掛かれ、しかしながら残された時間の有限さがちらつく定年退職者にとっては、邪魔な楔のようなものです。まぁ、私の場合、別で毎週土日でレンタル自習室を借り、プログラミング学習とシステム開発にあてていたのでなおさらそう感じたのかもしれませんが。それと、これも似たようなことですが、長期間の撮影旅行に支障がある点もデメリットでした。他には、地味ですが仕事に出ると外食するので、食材ローテーションに悪影響があることです。土日もレンタル自習室通いで原則外食もしくは中食なので、自炊するにあたって悪影響がありました。

 そんなわけで、完全無職となった今は、行動制約もなくなり、あれやこれやでいい感じに忙しい日々です。健康面でいつまで思い通りに動けるかわからないわけですから、やりたいことがたんとあるような定年退職者は、たとえ経済的にギリギリだとしても、フルで動ける生活を優先した方がいいように思います。人生もうこれで最後だし、いっちゃえ、みたいな?。

 とここまで書いて忘れていたことがありました。それは私の興味の対象にも関係があるのですが、完全無職状態となるとやりにくいことがありまして、それはデータ処理やデータ分析を楽しむことです。会社組織などでは、必ず何らかのデータを扱う業務があり、それも大量データを扱うことができる場合は多いので、データ処理やデータ分析に興味がある人は、それら大規模データを扱えるわけですが、個人となるとこの分野は難しいなと感じてます。先に挙げたPower BIも分析するデータがなければ使いようがないですし。まぁ、個人でもそういった類のデータが全くないわけではないのですが、データ分析好きの私としては、これはどうしようかなと思案する点ではあります。今のところは、株式投資関連のデータ分析でもして楽しもうかと思ってみたりしてますが、さて、どうなるでしょうか。

 そして最後に書いておきたいのは、完全無職となったからと言って、働くことをやめたとは微塵も思っていないということ。私にとって「働く」とは、自分の手足、頭、体を使ってことをなす活動のことだからです。そしてこれからは、その活動が金銭的報酬を得ることに繋がっているかどうかとは全く無関係なだけです。なので、健康と認知機能が許す限り、自らの手と足、頭を動かしてずっと楽しく働き続けるつもりです。

私にとっての、映画と写真

灯台への道 #164535

 定年後、久しぶりに映画のはしごをした。もともと映画は大好きで、大学生の頃は年に200本ぐらい観てたし、就職してもしばらくは結構な本数を観ていた。とはいえ、年とともに観る本数は少なくなっていって、映画をほとんど観なくなったのは、50歳前に写真にハマりだしてからだと思う。その頃は、最近映画観なくなったよなぁ、ぐらいにしか思わず、たまには観なきゃなとか頭では思うんだけど、結局観ないことが10年以上続いていた。今思えば、まるで、映画をみることと写真を撮ることが入れ替わったかのようだった。

 今回観た映画は、アキ・カウリスマキの「枯れ葉」と、「コット、はじまりの夏」というアイルランド映画。私の好きなミニシアター系。先月は、「ゴジラ -1.0」を観たので、すでに去年見た本数を超えた。そして、おそらく今後は月に数本は見ると思う。定年退職してすぐの頃は、よぉーし映画も観るぞぉ、とか、気分的に思ってたりしたわけだけど、退職直後に少し観に行った後は、どういうわけか一向に映画館に足を運ぶことはなかったわけで。それがいきなり3本、しかも映画のはしごで2本観るとは、いったいどうしたことか?

続きを読む

男の料理教室 ~自分でごはんをつくる~

くぐり道 #163626

 定年退職前からこれだけは定年後の必須スキルだと考えていたものがあります。それは調理スキル。自分でごはんを作れるスキルです。その理由は、食費の節約、ではなく、ようやくごはんをつくる楽しさを享受できるぞ、と思っていたからです。現役時代は、若い頃も含めて、自炊する時期があったり外食中心になったりと、食生活は仕事の状況やら趣味への没頭具合に影響されていました。残業が多くて食って寝るだけの状態では、どうしても外食や弁当買ってきて食べるという食生活でしたし、趣味に入れ込んでいた時期も、そっちへ時間を使いたいので自炊するということもしませんでした。一方で、余裕がある時期には、一定期間自炊とかしていたりしました。自炊といってもインスタント食品を織り交ぜての簡単なものでしたが、自炊に限らずもともと自分で手を動かして何かをするというのがたまらなく好きな性格なので、仕方なく自炊なんてことはなく、できるなら自炊したいなぁと思っていました。そんなわけですから、定年後は絶対自分でごはんをつくるんだと思い望んでいたわけです。

続きを読む

定年後のハローワーク ~ハロートレーニングを終えて~

木洩れ日のさす小径 #163915

 3ヵ月間にわたるハロートレーニング(求職者支援訓練)も無事修了し、ほどなく150日間の失業給付金支給期間も終わると、ハローワークでの求職活動報告も必要なくなりました。通常、失業給付金支給期間中は、4週間ごとの認定日で2回以上の求職活動実績が求められますが、ハロートレーニング中は、認定日に代わってハローワークへの来所日があるものの、求職活動については不問です。私のケースでは、結局一度も求職活動はしませんでした。そもそも、週5日のみっちり受講でヘロヘロですしw。代わりにハロートレーニング修了後3ヵ月間、求職活動報告が求められます。月に1回ですが、求人への応募(最低1件)が必要です。私は、以前に書いたキャリアコンサルティングでの話もあり、興味のある分野でのITがらみの軽い仕事もしくはボランティアあたりで実績を積んでステップアップ、というか、その後どうするか考えようと思いました。まず、トレーニングで受講したプログラミング学習だけでは絶対的に学習不足なので、土日はレンタル自習室でお勉強、残り2日ぐらいをステップアップワーキング、あとは自由時間という計画です。

続きを読む

定年後の金勘定 ~新NISA始まる~

隠れ富士 #3887739

 今まで投資のことはあまり書きませんでしたが、私自身は投資については2000年代初めごろからちょろちょろとやっていました。ちょうど特定口座が始まる頃だったと思います。このあたりの話はまた改めて書こうと思っていますが、「やっていました」と過去形なのは、投資信託の積み立てから始めて、株の取引きなんかを熱心に4、5年やったあと興味を失い、ほったらかしていたからです。なので、ここ5年前だか、「ほったらかし投資」というワードが語られているのを見て、「お、俺のこと言ってる?言ってるよね?」って思った次第w。株取引はしなくなったけど、投信の積み立てはそのままほったらかしてて、リーマンショックの際も全く無頓着でした、というか資産状況も見向きもしなかった。その後に、投資に再び興味が戻ってきたのは2017年ぐらいで、この時にNISA(旧NISA)を始めています。ちなみに、始めたのは一般NISAの方で、結論から言うとこれはとんでもなく使いにくい代物でした。よほど国民から税金を絞る機会が減るのが嫌な奴らが、横槍何本もブスブス刺してきて、こんなけったいな制度になったというのか、まったく、どうやったらこんなへんちくりんで使いにくいものが出来上がるのかというぐらい使いにくい。ま、そもそも一般NISA選んじゃってそのままズルズル来ちゃったてのがいけないわけで、今さらですが、まだ積立NISAにしておけばよかったかなとは思います。思いますけど、年40万円ぽっちじゃなぁ…

続きを読む