60歳で定年退職して約1年半、ついにというか、ようやくというか、収入を伴う仕事を辞め、完全無職状態となりました。ハロートレーニング受講後、週2日のIT事務系の賃仕事をしていたのですが、昨年秋ごろから母親の具合がどうもよくないというか、通院に付き添う回数が増えてきたのと、本人が別の施設に移りたいということで、ちょうどいいので賃仕事も卒業してしまおうと準備していました。が、仕事を辞める前に母親が亡くなってしまい、拍子抜けという感じでいたわけですが、実家の整理にかなりの時間が食われるという状況になったということもあり、予定より少し時期が伸びたものの、そのまま3月中旬に賃仕事を辞めました。完全無職となって1か月ちょっとということろですので、今の所感なぞを書いておこうと思います。
完全に仕事を辞めるにあたって当初危惧していたのは、いよいよ毎日が夏休み的状態となり、かつての夏休み最後の悪夢再来、つまりのんべんだらりと無為に過ごして、最後に慌てて宿題にとりかかる悪夢(笑)の再来を恐れていたりしてたのですが、これは全くの杞憂でした。60過ぎたら、さすがに学生時代のようなことはないということでしょうか。残された時間の先が見え始めているからかもしれません。週2日の賃仕事は、生活のメリハリになっていると自分では考えていたわけですが、どうもそうではなかったということです。そこで、この賃仕事のメリットデメリットについて振り返ってまとめてみました。
定年後の賃仕事の良し悪し
言うまでもないですが、一定の収入があることは、まぁいいところでしょう。私的には、定年退職翌年の高い社会保険料分を賄うにはちょうど良かったと思ってます。また、仕事内容がIT系事務ということで、現役時代はあまり扱わなかったデータベースソフトであるMySQL(ちなみに現役時代はOracleばかりいじってました)を構築から運用まで行い、ツールへの慣れやTIPS的な知識を得られたことも有益でした。そういう面では、他にAccess絡みでVBAに触れたり、エクセルの補助機能を使ったりといったこともプラスにはなりましたが、私的にはこれらはあってもなくてもいい知識という扱いなので置いておきます。ただ、同じくMicrosoftのPower BIの存在を見つけ出せたのは良かったです。現役時代はBIツールを構築から運用、開発と使い倒していたこともあり、個人でも無料でここまで使えるBIツールとしてPower BIを知ったのはラッキーでした。実際に分析系に組み込んである程度使ってみれたのはうれしい限りです。Power BIについては、今後もいじる機会を作りたいと思っているので、そのうちブログに書いてみたいと思ってます。
逆に良くなかった点は、たとえ週に2日とはいえ、決まった曜日に仕事に出ることが行動制約につながることです。フルタイムで働いている人からすれば、「なんじゃそりゃ」でしょうが、これまでフルで注力できなかったことにようやく取り掛かれ、しかしながら残された時間の有限さがちらつく定年退職者にとっては、邪魔な楔のようなものです。まぁ、私の場合、別で毎週土日でレンタル自習室を借り、プログラミング学習とシステム開発にあてていたのでなおさらそう感じたのかもしれませんが。それと、これも似たようなことですが、長期間の撮影旅行に支障がある点もデメリットでした。他には、地味ですが仕事に出ると外食するので、食材ローテーションに悪影響があることです。土日もレンタル自習室通いで原則外食もしくは中食なので、自炊するにあたって悪影響がありました。
そんなわけで、完全無職となった今は、行動制約もなくなり、あれやこれやでいい感じに忙しい日々です。健康面でいつまで思い通りに動けるかわからないわけですから、やりたいことがたんとあるような定年退職者は、たとえ経済的にギリギリだとしても、フルで動ける生活を優先した方がいいように思います。人生もうこれで最後だし、いっちゃえ、みたいな?。
とここまで書いて忘れていたことがありました。それは私の興味の対象にも関係があるのですが、完全無職状態となるとやりにくいことがありまして、それはデータ処理やデータ分析を楽しむことです。会社組織などでは、必ず何らかのデータを扱う業務があり、それも大量データを扱うことができる場合は多いので、データ処理やデータ分析に興味がある人は、それら大規模データを扱えるわけですが、個人となるとこの分野は難しいなと感じてます。先に挙げたPower BIも分析するデータがなければ使いようがないですし。まぁ、個人でもそういった類のデータが全くないわけではないのですが、データ分析好きの私としては、これはどうしようかなと思案する点ではあります。今のところは、株式投資関連のデータ分析でもして楽しもうかと思ってみたりしてますが、さて、どうなるでしょうか。
そして最後に書いておきたいのは、完全無職となったからと言って、働くことをやめたとは微塵も思っていないということ。私にとって「働く」とは、自分の手足、頭、体を使ってことをなす活動のことだからです。そしてこれからは、その活動が金銭的報酬を得ることに繋がっているかどうかとは全く無関係なだけです。なので、健康と認知機能が許す限り、自らの手と足、頭を動かしてずっと楽しく働き続けるつもりです。