定年後のハローワーク ~ハロートレーニングを終えて~

木洩れ日のさす小径 #163915

 3ヵ月間にわたるハロートレーニング(求職者支援訓練)も無事修了し、ほどなく150日間の失業給付金支給期間も終わると、ハローワークでの求職活動報告も必要なくなりました。通常、失業給付金支給期間中は、4週間ごとの認定日で2回以上の求職活動実績が求められますが、ハロートレーニング中は、認定日に代わってハローワークへの来所日があるものの、求職活動については不問です。私のケースでは、結局一度も求職活動はしませんでした。そもそも、週5日のみっちり受講でヘロヘロですしw。代わりにハロートレーニング修了後3ヵ月間、求職活動報告が求められます。月に1回ですが、求人への応募(最低1件)が必要です。私は、以前に書いたキャリアコンサルティングでの話もあり、興味のある分野でのITがらみの軽い仕事もしくはボランティアあたりで実績を積んでステップアップ、というか、その後どうするか考えようと思いました。まず、トレーニングで受講したプログラミング学習だけでは絶対的に学習不足なので、土日はレンタル自習室でお勉強、残り2日ぐらいをステップアップワーキング、あとは自由時間という計画です。

 ま、そんなにうまく、合致した仕事が見つかるとは思ってなかったので、なければないでいいという程度の軽い気持ちだったのですが、最初に見つけて申し込んだところが結構面白くて、しばらくそこで週に2日働くことにしました。そこは、医療関係のNPOで、内容としてはデータ処理を中心にしたIT関連の仕事でした。まぁ、そこそこ面白そうではありましたが、長くて半年ぐらいかなと思ってたところ、結局1年以上働くことになりました。(来月あたりで辞めるので、まだ働いてはいますがw)

 想定より長く働くことになった理由は、もちろん個人的に得るものがあったからです(お金以外に)。プログラミングを使う場面は、一部のVBAで作られた前任者のやっつけ仕事的なプログラムを解析して引き継ぐ以外にはなかったのですが、データ量的に限界にきていたAccessでのデータ処理をMySQLでの処理へ一部移行する提案をしたところ、OKとのことだったので、MySQLでDBを構築することにしました。前職では主にOracleを使っていて、MySQLについては、商用ソフトに組み込まれていたDBがMySQLで、そこからデータを抜き出して連携する部分を作成したのと、BIツールのDWHとして使っていたカラム型DBがMySQL由来のものだったので運用を一部していたぐらいで、本格的にMySQLを使った経験はなく、今後のことを考えればちょうどいいと思った次第です。低収入定年退職者たるもの、定年後に個人でOracleを使うお金はありませんから、MySQL(正確には、その派生DBのMariaDB)に慣れておくのはオッケーオッケーなわけです。また、業務系のシステムが、さくらインターネットとAWSで動いていて、AWSは前職でも使い倒していたわけですが、このAWS、しばらく離れるとどんどん変わっていってしまうので、少しでも触れる機会があるならその方がいいだろう、とも。

 そしてもう一つ、極めつけは、Power BIの存在を知ったことです。NPOで働き始めて半年ぐらいして、MySQL(MariaDB)でシステム構築をし始めて、さて分析系をどうしようかと模索していたところ、Power BIを発見しました。これ、Microsoft社のBIツールです。Microsoftと聞いただけで、かつての私なら、悪の帝国の軍門に下るのかぁ!きさまぁ~、といきりたったことでしょうが(笑)、ダースベーダーよろしく時代とともに人も環境も変わるのです。いやぁ、BIツールでは後発ということもあるでしょうが、このクラスの製品が、1ユーザーでの使用限定とはいえ、機能制限もほぼなく無料で使えるとは驚きでした。もともと、前職でOracle BIを散々弄り倒して遊んでた私からすると、これはもう申し分ないおもちゃなのです。で、Power BIについては、改めて語りたいと思いますのでこのぐらいにしますが、これはまじで個人で使用するにはもってこいの分析ツールだと思います。タイプとしてはインメモリー型のBIツールですが、中身にエクセルからの発展形のクエリーエンジンが組み込まれていて、なかなか興味深いです。BIツールは、エンドユーザーこそが使うべきツールですので、Microsoft社が提供することにも意味があると思います。(悪の帝国云々はどうした…w)

 MySQLについては、phpMyAdminとA5Mk2の使い方をマスターでき、早くも忘れかけていたSQL言語の学び直しもでき、さらには、プロシージャー、ファンクション、トリガーを(無理やりw)使う機会も得て、なかなか美味しかったです。小所帯でのステップアップ就業を提案してくれたキャリアコンサルタントさんに感謝です。

 すべては、「定年退職したし、ハローワークなるものに1度は行ってみるか」での職業訓練から始まったわけですが、その後の小仕事への就労も含め、なかなか面白い経験でした。あ、ちなみに、最初の応募でNPOへの就労を決めたのですが、これでハローワークともおさらばだと、来所日に就労したことを伝えると、週2日では雇用保険の対象にはならないという論理で、雇用保険のある仕事に応募してくれと言われました。ステップアップとして週2日がちょうどいいし、もう働いてるしと言うと、じゃ、今働いているところを週3日以上にしてとか言い出す始末。いやいやいや、そんな簡単なもんじゃないでしょ、ということで、結局、ハローワーク側の規定とやらをクリアするために嘘の求人応募をする羽目になりましたとさ。とまぁ、最後はお役所仕事あるあるで終わりましたが、定年退職後に職業訓練を受けて、それまで経験のない職種への就労に興味がある方は、週2日程度の仕事で実績を作って次のステップを目指すのは大いにありだと思います。若い人なら経験不問で通るとしても、定年後の再就職を考えている人には、現実的に全く実績なしで転職ってのは難しいのではないでしょうか。ま、このあたり、週2日勤務でも雇用保険対象にする方向で国も動いているようなので、もう気にする必要もないかもしれませんが…

 さて、私はと言いますと、この一年で身の回りの環境も変わり、したい事も含めてやることがさらに増えたこともあり、きっぱりと賃仕事はやめて、いよいよ無職定年退職者となることにしました。無職とはいえ、金にならない「仕事」はどんどんやるつもりですが、まずは生活環境を整える必要が出てきました。もらい始めるかどうかは別として、年金生活者になるまであと3年ちょっと、さてさてどんな生活が待っていることでしょうかw。

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