写真を撮り始めるようになって、何度か京都にある梅小路蒸気機関車館へ行っています。
ここは蒸気機関車を動態保存している展示施設であるとともに、国内で運転される蒸気機関車の整備を行っているところでもあります。今でも、短い距離ですが、一日に３回ほどデモンストレーション運転を行なっています。
最近行くようになった他の撮影場所とは違い、ここは小学生の頃に何度も通ったところでした。
友達と、あるいは一人でも、ハーフサイズカメラを持ってやってきました。
その頃とは、デモ運転の線路配置が違っていたりしますが、扇型車庫や回転台は昔のままです。
思えば、小学生の私にとって、カメラ＝ＳＬもしくは電車を撮る手段、でした。
故に、ＳＬや電車に興味を失うとともに、写真も撮らなくなった、いや、撮るものがなくなった、のでしょう。
有体に言えば、今でも、それほどＳＬに興味があるわけではありません。
以前とは逆に、写真の被写体としてのＳＬに惹かれると言った方がいいでしょう。
実際、何十年振りかにここを訪れた時も、思ったより懐かしさは少なかったように感じました。
それよりは、銀塩モノクロで撮る機関車の漆黒の姿にわくわくしていました。
そして訪れる回数を重ねるに従って、撮る写真が変化しているようです。
最初の方は、とにかく撮りまくろうとガツガツしてましたが、今は、ぶらぶら構内を歩いては、光のいい状態のところを探してはパシャリパシャリ。もちろん、デモンストレーション運転とその後のメンテ作業のメインイベントは逃しませんが、それも、だんだんと違う視点からの撮影を試みたりしています。
そういえば、小学生の頃は、ここにほとんど一日中いたのでした。
お小遣いから、電車賃と昼食代とフィルム代を捻出して、やってきたのでしょう。
デモンストレーション運転も一日に複数回撮っていた記憶があるので、やはり一日中ですね。
蒸気機関車達といっしょにいると、どこか心が休まる気がします。
これからはもっと腰を据えて、いろいろ撮ってみるのもいいかもしれません。中判なんかも持ちこんで。
ひとつだけ昔の記憶にあって今はないものがあって、それは、コークスというか石炭燃料の匂いです。
昔はもっと強烈に石炭の匂いがしたのですが、無煙炭というか匂いの少ない石炭を精製するようになったのか、ほとんど石炭の匂いがしないのが物足りないし、それが懐かしさをそれほど喚起しない一因なのかもしれません。
このいちばん下のC-62 1の写真を見ると、蒸気機関車の大きさが
よーく判りますね。ちいさな女の子が本当に小さいです。＾＾
梅小路機関区は、まだ一度も訪れたことがありません。
行ってみたいです、一度。
何を隠そう(いや別に隠すこともないね)、僕も電車マニアな男の子でした。
SLを見に、昔わざわざ山口線まで行ってしまう程、好きでしたから。
昔、京都を旅したとき、東寺の骨董市の帰りにJR線の南側をあてもなく
ふらりふらりと歩いていると、遠くからSLの汽笛が「ポッ」と聴こえて来ました。
梅小路のSLだ、とすぐに判りましたが、そのときの風情というのが
未だに忘れられません。昔SLが現役で活躍していた頃というのは
そういう音が、しょっちゅう街の中にも響いていたのか…と想うと、
なんだかまるで映画の世界みたいだなと、その時しみじみ思いました。
そんな時代に、一度でいいからタイムスリップしてみたいです。
そんな時代の街の中を、一度でいいから歩きに行ってみたいです。
石炭が変わったんですね。なるほど、匂いか…と読みながら思いました。
石炭も技術が進んで、かなり良くなっているのでしょうね。
匂いの記憶は、もしかしたら強烈だったのかも知れませんね。
2枚目のような晴れの日に、転車台に載せられてゆっくりと回転する
SLを僕もいつか実際に見てみたいです。
にゃんさん、中判持ち込んで是非今度撮って来てくださいよ。＾＾
(何だか京都に行きたくなりました。)
そうなんです、近くを歩いていると蒸気機関車の汽笛（ヴォーとピッと２種類ほど）が聞こえてきて、心がわさわさしてきます。=^_^=
子供の頃は、入館するともうコークス（？）の匂いがしてきてわくわくしたものですが、今はほとんどしないです。
昔は、探すと石炭（といっても、固めて豆炭みたいになったやつですが）のかけらがあったりして、持ってかえって缶にいれて、思い出しては取り出して匂いを嗅いでいたものです。=^_^;=
梅小路蒸気機関車館、行かれるのでしたら１５時以降がお薦め。
最後のデモ運転の後、回転台でぐるぐる回ってくれます。
あと、４台ある機関車が交替で当番するので、事前にHPで確認を。
かくいう私も、まだD51とC62に当たってないんですよね。
今年もあと１回ぐらい行こうかな。